
2月24日、中国CMOSイメージセンサーメーカーの思特威(Smartsens、本社:上海)と中国大手半導体ファウンドリの合肥晶合集成電路(Nexchip、本社:合肥)が長期戦略協力深化協定を締結した。両社はプロセス開発、製品イノベーション、生産能力供給などで協力を強化。Nexchipは第1段階で月産1.5万枚のスタッキング(積層)ウェハ供給能力を確立し、Smartsensの量産需要に対応する。第2段階では月産4.5万枚まで拡大し、SmartsensのハイエンドCIS製品の量産化と市場拡大を支援する計画だ。

TSRレポートによると、Smartsensは2023年にスマートセキュリティ分野でCIS出荷量世界一、車載分野で世界4位、スマホ分野で世界5位を記録。今回の協力協定により、中国国産CISスタッキング技術の重要課題を共同解決し、ハイエンドCISチップの技術向上とスマートフォン市場への普及加速を目指す。
CMOSイメージセンサー市場は2023年の218億ドルから2029年には286億ドルに拡大(年平均成長率4.7%)が見込まれるが、依然として海外企業が市場シェア8割以上を占める現状がある。特にハイエンドCIS製造に不可欠なスタッキング技術では国際水準との差が課題となっている。両社の協業が中国国産CIS技術の高度化を牽引し、供給能力強化に寄与すると期待される。

両社は2020年からの協力関係を基盤に、FSI(前面照射型)・BSI(背面照射型)プロセスプラットフォームの共同開発・量産化を実現。2024年には業界初の55nm BSI技術を用いた1億8000万画素大型CMOSセンサーを開発した。新たな55nmスタッキングプロセスプラットフォームも今年中に量産開始予定だ。
今回の協定では3つの重点分野を設定している。①プロセス開発:既存FSI/BSIプラットフォームに加え、新55nmスタッキング技術の量産化を推進;②製品イノベーション:市場ニーズに対応した多様な高性能CIS製品を共同開発;③生産能力強化:第1段階(月1.5万枚)から第2段階(月4.5万枚)へ段階的拡張。
Smartsens側は「協定締結を重要なマイルストーンと位置付け、CISチップの技術力・品質向上を通じて半導体産業の発展に貢献する」と表明。Nexchip側も「市場需要の高まりに対応するため、段階的な生産能力拡充を推進し、グローバル市場で中国企業の競争力を示す」と述べた。
両社の戦略的提携は、スマートフォン向けハイエンドCIS技術の普及加速に加え、車載電子機器やマシンビジョンなど新興分野への技術展開も視野に入れる。技術開発と量産体制のシナジー効果により、中国半導体産業のサプライチェーン強化が期待される。

