
中国EMS企業「立訊精密(Luxshare-ICT)」、今年中に人型ロボット3,000台出荷へ

11月26日、立訊精密(Luxshare-ICT)は、ゴールドマン・サックスやブラックロックを含む200社以上の機関投資家を対象に実施した投資家向け説明会の議事録を公開し、人型ロボット分野における最新の進捗状況を明らかにした。同社AI研究所所長の田玉銘(テェン・ユウミン)氏は、今年中に人型ロボット3,000台の出荷を見込んでいると述べた。これは、同社の人型ロボット事業が商業化の重要な段階に入ったことを示している。
田氏によれば、現在これらのロボットは100%外部顧客向けで、Luxshare-ICTは主にコアコンポーネントの製造と最終組み立てを担当し、その過程で製品標準の策定に関与することに力を入れているという。
長年の製造経験を活かし、同社はロボット本体の部品からコンポーネント、システムに至るまでの規模製造と品質管理に注力しており、これが同社の強みだとしている。田氏は、「一定の規模を持つ人型ロボット企業が我々に相談に来る際、最も関心を寄せているのは量産化と品質の均一性の実現方法だ。それが我々を選ぶ理由だ」と説明した。
技術面では、Luxshare-ICT社は人型ロボットの全産業チェーンにおける中核的な能力を構築しており、バッテリーと一部の関節モジュールを除き、ハーモニックギアなどの重要部品の精密加工を自社で完了できる。また、自社開発の「腱駆動式デクスタラスハンド」の性能は、業界トップレベルに近いという。
生産能力に関しては、現在の第一世代ラインは半自動手作業ラインだが、来年初頭には「製造2.0」ラインの導入を計画している。この新ラインは高い柔軟性と適応性を備え、部品から最終組み立てまでの全工程を自動化する。
Luxshare-ICTは、「中国の人型ロボット開発は北米を大きくリードしている」との見解を示した。中国国内ではロボット本体の「0から1」の突破(本体と運動制御の実現)は既に達成されており、本体は「1から10」へと急速に進化し、近い将来、走行、跳躍、宙返りなどの動作が次々と実現されるとの見通しだ。同社は今後、汎用人工知能(AGI)、ロボット本体、デクスタラスハンドの3つのコア分野に注力していく方針である。
一方、人型ロボットによる監視、巡回、管理などの基本的作業の実現は依然として難易度が高いと指摘。商業化にはAGIの進化が不可欠だが、現時点ではAGI自体が「0から1」の段階を突破していないと判断している。
ロボット事業以外では、Luxshare-ICT社各部門の責任者が「四頭立て馬車」戦略についても詳しく解説した。
AI計算分野では、市場で話題の「光進銅退」(光接続が銅接続に取って代わる)という技術トレンドについて、データセンター事業責任者の熊藤芳(ション・テンファン)氏が見解を述べた。熊氏は、「光進銅退」を論じるには時期尚早であり、次世代の448Gレートにおいても銅接続が主流であり続けるとの見方を示した。
同社技術チームは既にOIFとOCPにおいて、PAM4技術を採用した448G CPC銅接続ソリューションを発表しており、これは同レートでの銅接続の限界という従来の業界認識を覆す可能性があるという。また、同社は光接続、電源、冷却(液冷/ダイヤモンド銅技術を含む)の各分野でフルスタックの製品ラインアップを構築済みだとしている。
自動車事業については、同部門責任者の李晶(リ・ジン)氏が、内部成長と外部M&A(最近のLeoni社買収など)を通じて、今後5~10年以内に世界トップ5の自動車Tier1サプライヤーとなることを目指すと表明した。
(原文:https://www.icsmart.cn/99184/)

