

現地時間12月8日(月曜日)、ドナルド・トランプ米大統領は、人工知能(AI)チップ大手NVIDIAに対し、同社のH200 AIチップを中国およびその他の地域の「承認された顧客」に出荷することを許可すると発表した。条件として、これらの地域における売上高の25%を米政府に支払う。
トランプ氏は自身のSNS「Truth Social」に投稿し、中国側がこの提案に前向きな反応を示したと述べた。また、「この政策は米国の雇用を支え、製造業を強化し、米国納税者に利益をもたらす」と書き、「商務省が詳細を調整しており、同じ取り組みがAMDとインテルにも適用される」と付け加えた。投稿では「その他の偉大な米国企業についても同様だ」とも記した。
今年8月、NVIDIAは中国向けH20チップの売上高の15%を米国政府に納付することで合意し、その見返りとして中国向け特別仕様H20チップの輸出再開を米国政府から承認された。
しかし、ほぼ同時期に、中国の国営メディアはH20チップにセキュリティ上の懸念があり、かつ性能がすでに遅れている可能性があると表示した。
その後、NVIDIAのH20は中国で販売不振に陥った。NVIDIAのジェンスン・フアンCEOも、中国のAIチップ市場における同社のシェアがゼロに落ち込んだことを認め、次の四半期も、その次の四半期もゼロになると予想している。
これに対し、フアンCEOはH200チップ、さらにはより高性能なBlackwell GPUの対中輸出を推進している。彼は米国と中国両政府の間で突破口を見出し、両政府と協力して、中国という巨大市場に復帰しいと述べている。
フアンCEOの予測によると、「中国のAIチップ市場規模は約500億ドル(約7.75兆円)で、2030年までに2000億ドル(約31兆円)に成長する可能性がある」という。
ただし、トランプ氏はNVIDIAの最先端Blackwell GPUの対中輸出には反対しているが、H20と同じアーキテクチャながら性能が高いH200の対中輸出については検討している。
今回のH200対中輸出承認について、NVIDIAの広報担当者は声明で、「米国のチップ産業が競争に参加し、米国の高賃金雇用と製造業を支援することを可能にしたトランプ大統領の決定を高く評価する」と述べた。
同広報担当者はさらに、「商務省が審査・承認した商業顧客にH200を提供することは、慎重に考慮されたバランスで、米国にとって良いことだ」と付け加えた。
情報によると、これまで対中輸出が許可されたH20チップとH200はどちらも前世代のHopperアーキテクチャに基づいているが、H20はH100を基にした性能制限版だ。H200は141GBのHBM3eメモリを搭載し、メモリ帯域幅は最大4.8TB/秒に達し、前世代のH100と比べて性能が大幅に向上している。推定では、H200の性能はH20チップの約2倍になると見込まれている。
ただし、従来の輸出管理規則には性能や帯域幅のパラメータ制限が存在しているため、仮に米政府がH200の対中輸出を承認する計画であっても、NVIDIAはH200に何らかの「性能制限」を施す必要があり、コア数や帯域幅をさらに低下させることになる見込みだ。それでも全体的な性能は、従来のH20(96GBのHBM3メモリのみ)よりも大幅に向上すると予想される。
高性能AIチップを急務となる中国国内のAI技術企業にとって、これは朗報と言える。より優れたチップは、AI大規模言語モデルの能力をより迅速に進化させるのに役立つからだ。しかし、、中国国内のAIチップメーカーにとっては、これにより激しい競争に直面することは間違いない。
(為替換算レート:1ドル=155円で計算)
(原文:https://www.icsmart.cn/99540/)

