
2026年の世界AI光トランシーバ市場、260億ドルに拡大へ 主要部品の供給逼迫が拡大のボトルネックに
4月20日、市場調査会社のTrendForceの最新調査によると、世界のAI専用光トランシーバ市場は急速な成長段階に入っている。市場規模は2025年の165億ドル(約2.62兆円)から2026年には260億ドルに拡大し、前年比57%以上の成長が見込まれている。この力強い成長は、仕様のアップグレードだけでなく、AIデータセンターの建設加速に伴い、光通信サプライチェーン全体が構造的な再編に直面していることを反映している。

AIデータセンターの拡張が続く中、伝送速度800G以上でAIサーバークラスター間接続に使用される光トランシーバの需要が大幅に高まっている。北米の超大型データセンターのトラフィックは長期的に年間30%以上の増加を維持しており、Google、Microsoft、Metaなどのクラウド大手はGPUやAIサーバーの導入を強化し、高速光接続の調達需要をさらに押し上げている。しかし同時に、サプライチェーンの圧力も顕在化している。
TrendForceによると、現在、光トランシーバの生産拡大にはいくつかの主要なボトルネックがある。まず、重要なEML(電界吸収型変調レーザー)やCW-LD(連続波レーザー)などの光電チップは、生産プロセスの最適化問題により供給が逼迫している。光学アライメントなどの高精度組立て工程の能力も、生産能力拡大の制限要因となっている。さらに、消費電力と放熱の問題も、システム全体の設計と導入のペースに影響を与えている。
供給リスクを低減するため、NVIDIAをはじめとする上位サプライヤーとシステム大手は調達モデルを変更し、戦略的な長期契約メカニズムを導入し始めている。重要部材を確保し、スポット取引への依存度を徐々に低下させている。同時に、技術面でも低消費電力のLPO(リニアドライブプラガブルオプティクス)やシリコンフォトニクス統合ソリューションへの移行が加速しており、従来の高消費電力DSP(デジタルシグナルプロセッサ)アーキテクチャを置き換えることで、消費電力と放熱の課題を緩和しようとしている。
TrendForceは、AI光トランシーバ市場の成長原動力は、単一の製品仕様のアップグレードから、「市場規模の拡大」「技術世代の切り替え」「アプリケーションシナリオの拡張」という3つの大きな軸が並行して発展する段階に入ったと分析している。1.6T世代の量産開始、ならびにエッジコンピューティングや地域データセンター間接続(DCI)の需要が具体化するにつれて、800Gおよび1.6T ZR/ZR+コヒーレント光トランシーバ市場も同時に拡大していく見込みだ。
AI光トランシーバの部品供給逼迫に対応し、Coherent、Lumentum、AAOIなどの国際的な大手企業、そして中国台湾の聯鈞光電(ELITE ADVANCED LASER CORPORATION)、華星光通(LuxNet Corporation)なども、既に生産能力の拡充と技術開発を開始している。中国台湾の光通信サプライチェーンにとって、今回のアップグレードサイクルは明確な構造的なチャンスをもたらす。台湾メーカーは、ウェーハファウンドリ、EMLレーザーチップ、受動光学部品、モジュールのパッケージング・テストなどで基盤を有しており、シリコンフォトニクスやLPO技術でも徐々に進展を遂げている。2026年から2027年は、中国台湾メーカーが1.6T世代のサプライチェーンに食い込むための重要な時期になると予想され、トップクラスの顧客からのデザインイン(設計採用)を獲得できるかどうかが、その後の市場シェアを直接的に左右することになる。
(為替換算レート:1ドル=159円で計算)
(原文:https://www.icsmart.cn/104082/)

