
5nmプロセス、650TOPS!コックピット・運転統合チップ「Horizon Starry 6」を発表

4月22日午後、中国の車載AI半導体メーカーであるHorizon Robotics(地平線)は北京で発表会を開催し、同社初となる「スマートコックピットと自動運転機能を単一チップに統合した車両統合制御AIチップ」、その名も「Starry 6(星空6)」シリーズを正式に発表した。

「Starry 6」シリーズは2種類のラインナップで構成される。「Starry 6P」と「Starry 6H」だ。
「Starry 6P」は最先端の車載グレード5nmプロセスを採用。自社開発のAIアクセラレーター「BPU(Brain Processing Unit)」による650TOPSの演算性能、20コアのCPU、3.0TFLOPSのGPUをワンチップに集積した。メモリインターフェースはLPDDR5x(256bit)に対応し、帯域幅は273GB/sに達する。このほか、Vision DSP、HiFi5 Audio DSP、そして12K DMIPSのリアルタイム処理用RT-CPUを内蔵。機能安全規格は最高レベルのASIL-D(DCLS)認証を取得している。

「星空6H」は7nmの車載グレードプロセスに基づき、BPU 500 TOPS、14コアCPU、2.5 TFLOPSのGPUを統合し、LPDDR5x@256bitに対応、帯域幅は240GB/sに達する。また、Vision DSP、HIFI5 Audio DSP、12K DMIPSRT-CPUを搭載し、ASIL-D(DCLS)認証を取得している。
Horizon RoboticsのCEOである余凱氏は、「PC向けプロセッサやスマートフォン向けプロセッサの進化の歴史を振り返ると、いずれも継続的な融合と高度な集積化の過程をたどっていた。自動車用チップの発展も必然的にこのような傾向をたどり、融合と高度な集積化へと向かうことになるだろう。当社のコックピット・自動運転融合インテリジェントチップ『Starry』は、CPU、GPU、BPUを統合した完璧なインテリジェントチップであり、『Open Claw』のようなインテリジェントOSの実行に非常に適している。」 と紹介した。
また、コックピット・自動運転融合インテリジェントチップ「Starry」は、単一チップでインテリジェントコックピットと自動運転という2大計算タスクを統合することで、競合他社の自動運転チップ+コックピットチップのソリューションと比較して、基板上の占有面積を50%削減、搭載部品点数を50%削減できる見込みだ。自動車メーカーの1台あたりのコストを1500~4000元(約34,500~92,000円)削減できるという。

余凱氏は、現在のメモリ供給不足と価格高騰という背景において、「Starry」を搭載した車両1台あたりのDDRメモリ使用量はわずか28~40GBであるのに対し、従来のソリューションでは48~64GBものDDRメモリを必要とする点を強調した。つまり、メモリだけで2000~3000元(約46,000~69,000円)のコスト削減が可能になるということだ。
同時に、Horizon Roboticsは「Starry 6」シリーズをベースとしたコックピット・ドライビング融合ドメインコントローラーのリファレンスデザインも公開された。

2025年第4四半期には、「Starry 6」シリーズはすでにチップの試作段階を終え、機能検証を完了している。今年第1四半期には実車検証を実現し、今年第3四半期には正式に量産・搭載される見込みだ。BYD、BAICグループ、奇瑞汽車(Chery)、長安汽車(Changan Auto)などの提携意向のあるパートナー企業が、最初の搭載メーカーとなる見通しだ。

これと並行して、Horizon Roboticsは中国初の車載AI Agent OS「Kaka Claw」も発表した。同社は、「Starry」シリーズチップと「Kaka Claw」を組み合わせたハードウェア・ソフトウェア統合型の車両インテリジェントソリューションを通じて、テスラの「FSD+Gork」ソリューションに直接対抗することを目指している。


あわせて同社は、「Starry 6」シリーズを中核とした統合ソリューションを、奇瑞汽車(Chery)の新ブランド「iCar」が世界で初めて量産車に採用することも発表した。
(為替換算レート:1人民元=23円で計算)
(原文:https://www.icsmart.cn/104189/)

