

3月末に湖北芯擎科技有限公司(SiEngine Technology Co., Ltd. 以下、「SiEngine社」)が中国国内初の7nm車載グレードのスマートコックピットチップ「龍鷹一号」の量産出荷を発表した後、9月8日の夜、初めて「龍鷹一号」を搭載した量産車種である「LYNK&CO 08」が正式に発売された。

「龍鷹一号」は7nmプロセス技術を採用し、87層の回路を統合し、88億のトランジスタを搭載している。8コアのCPU(整数演算能力は90Kに達する)、うちのメインコアはCortex-A76で、14コアのGPU(浮動小数点演算能力は900Gに達する)を備えており、プログラム可能なNPUコアも統合されている。INT8演算能力は8TOPSに達している。さらに、強力なVPU、ISP、DPU、DSPクラスター、およびそれに対応する高帯域幅低遅延のLPDDR5メモリチャネルを備えており、スマートコックピットのアプリケーションに対して包括的な計算能力のサポートを提供する。

また、「龍鷹一号」はAEC-Q100およびISO26262の機能安全規格を取得しており、ASIL-Dレベルの機能安全アイランド、Arm Realtiem R-Coreを内蔵し、二重冗長なインターロックアーキテクチャを採用しており、機能安全アプリケーションを提供する。ASIL-Bのセキュリティディスプレイ、セキュアコミュニケーション機能も統合されている。強力な2D/3Dグラフィックスレンダリングユニットを備え、7つの4K/2K 60Hzの独立したディスプレイを対応、12チャンネルの2/3MP 60フレームのオリジナルのカメラデータ入力も対応する。また、高性能なオーディオ/ビデオ処理ユニット(業界初のデュアルHiFi 5 DSPプロセッサを搭載)と豊富なオーディオインターフェースも統合されている。国家暗号アルゴリズムに準拠した情報セキュリティエンジンも内蔵されている。さらに、高性能な通信およびストレージ・インターフェースを対応。また、CPU、オーディオ、カメラ、ディスプレイ、MCUを含む様々なドーターボードとモジュールを提供し、中国自動車メーカーの車載グレードにおける事業展開および開発の進展を加速し、利便性を提供している。
また、Arm Chinaのニュース報道によると、「龍鷹一号」に搭載されているNPUは、Arm Chinaが独自に開発した「周易」NPUであり、高性能な計算能力とAIパフォーマンスにおいて多くの革新をもたらし、高性能、高信頼性、高安全性といった車載グレードのハードウェアの要求を満たしている。
この前、SiEngine社は「龍鷹一号」が中国国内で初めて高性能な車載SoCの先駆けとなり、製品設計、プロセス、性能の面で現在の国際市場で最も先進的な製品と肩を並べたと紹介した。
今回量産された「LYNK&CO 08」は、2つの「龍鷹一号」チップを搭載しており、Antora 1000Proコンピューティングプラットフォームに統合されている。NPUの演算能力は16TOPSに達し、各種処理能力は業界をリードするレベルであり、コックピットのさまざまな要求に満たしている。

Antora が最新に公表した「龍鷹一号」のベンチマークスコアは、347,615点であり、Qualcomm Snapdragon 8155(385,715点)よりもわずかに劣りますが、Snapdragon 690(345,559点)よりも優れている。

「LYNK&CO 08」は、中国の高級車ブランド LYNK&CO吉利汽車(Geely)のCMA Evoアーキテクチャをベースに開発した初の新エネルギー戦略車種であり、EM-Pスーパーレンジエレクトリックソリューションを搭載している。これに加えて、「龍鷹一号」を搭載し、魅族のFlyme Auto車載システムを初めて採用しており、価格は20.88万元(約330万円)からで、新エネルギー時代のスマートな高級SUVと位置づけられている。

SiEngine社のCEOである汪凱(ワン・カイ)氏は、「新車種LYNK&CO 08に『龍鷹一号』が採用されたことは我々にとって大きな意義がある。『龍鷹一号』は、設計、プロセス、性能などの面で国際市場で最も先進的な製品に肩を並べ、お客様がスマート化分野でのサポートを提供している。当社は、パフォーマンス、総合コスト、情報セキュリティなど、主要な自動車メーカーにとってより優れた選択肢を提供することに取り組んでいる。当社は引き続き研究開発の強みと専門知識を活用し、国産チップをより高い水準に引き上げ、中国における自動車インテリジェンスの発展を後押ししていく」と述べた。
特筆すべきなのは、SiEngine社は浙江吉利控股集団(吉利)の子会社である億咖通科技(ECARX)と半導体IP大手Arm Chinaや多くの有名投資機関と共同で2018年に設立され、高性能な車載グレードのチップとモジュールの開発、製造、販売に注力している。 SiEngine社は今年2月、2022年第4四半期に総額5億元近いシリーズA資金調達に成功したことも発表した。汪凱氏によると、「龍鷹一号」の量産計画は、2022年に50万個、2023年に100万個で、年々倍増する計画だ。

