
4月25日夕刻、中国の電子機器大手、聞泰科技(ウィングテック;Wingtech Technology)は 2024年決算報告と2025年第1四半期財務報告を発表した。
2024 年全年、同社の売上高は735.98億元(約1兆4,719.6億円)で、前年比20.23%増加したものの、親会社株主に帰属する純利益は-28.33億元(-566.6億円)と、前年比339.83% の大幅な下降を記録した。ウィングテックは、「米国のエンティティリスト登録により、製品統合業務(ODM 業務)に全面的な不利影響が及び、2024 年末に当該業務の資産に減損の兆候が見られたため、減損テストを実施して減損損失を計上したことが、純利益の大幅下降につながった」と説明した。
ただし、半導体業務は堅調な成長を維持した。2024 年の半導体業務売上高は147.15億元(約2,943億円)、純利益は22.97億元(約459.4億円)、粗利率は37.47%となり、後半の粗利率は前半比で大幅に改善され、安定した収益力を確認した。
2025 年第 1 四半期報告によると、売上高は130.99億元(約2,619.8億円)で前年比19.38%減少したものの、純利益は2.61億元(約52.2億円)で前年比82.29%大幅上昇した。これは主に、赤字を計上していた ODM 業務の売却処理が開始されたことで負担が軽減され、半導体業務が持続的に成長したためだ。
同四半期の半導体業務売上高は37.11億元(約742.2億円)で前年比8.40%増加、純利益は5.78億元(約115.6億円)、営業利益は前年比65.14%増加した。粗利率は38.32%と前年比7 パーセントポイント以上上昇し、業界トップレベルの収益力をさらに確認した。
販売地域別で見ると、中国本土地域の収入は前年比約 24% 増加し、全体の47%を占めた。アジア太平洋地域は前年比約14%増加で、自動車、産業、AI サーバー、データセンター、消費電子などの分野で優れたパフォーマンスを発揮した。トップ級の新エネルギー自動車メーカーやサーバー ODM 企業への出荷拡大で、市場シェアをさらに拡大した。欧米市場では、産業分野が回復基調にあり、第 1 四半期は前年比・前四半期比ともに回復的成長を実現した。アメリカ地域全体では、消費電子市場の強気な回復を受け、収入が堅調に伸びた。
製品別では、半導体業務の全体出荷量は過去 3 年間で最高の四半期実績を更新した。MOSFET、トランジスター、保護デバイス、アナログ IC、ロジック IC などの車載向け製品ラインで競合優位性を確立する。自動車メーカーのスマート運転支援と電動化戦略推進に伴い、自動車 OEM 企業からの直接収入は四半期ごとの過去最高を記録した。アナログ IC とロジック IC の製品ラインは成長が目立ち、収入は前年比20%増加し、全体の17%を超えた。
2025年第1四半期の業績は、ウィングテックが迅速な意思決定と戦略調整を行った結果で、エンティティリストの影響はほぼ解消された。現在進行中の ODM 業務の売却処理が完了すると、同業務は決算から除外され、資産構造の最適化が進み、純粋な半導体企業へのモデルチェンジが加速する見通しだ。これにより、市場からの評価体系も正常化する見込みだ。
(為替換算レート:1人民元=20円で計算)

