

6月24日、企業情報サービス「天眼査」の情報によると、6月5日に中国の小米科技有限責任公司(Xiaomi)は「XRING O2」の商標を出願しているという。「XRING」は、小米が独自開発したチップ「玄戒」の英語名称だ。これは、シャオミの次世代フラッグシップチップ「玄戒O2」の開発が進行されていると示している。

今年の5月29日、アメリカ合衆国産業安全保障局 (BIS)は、Synopsys、Cadence、Siemens EDAといった主要EDAツール(電子設計自動化)のベンダーに対し、中国向け輸出規制に関する新たな通知書を送付した。これにより、これらのベンダーが中国で製品やサービスを販売することを禁止する一方、中国の半導体設計企業もこれら3大EDAベンダーのツールや関連サービスを入手できなくなった。ただし、中国企業が過去すでに入手した米国系EDAツールを全く利用できなくなるわけではない。
Synopsysの投資家向け窓口担当者のTrey Campbell氏は「通常、当社は顧客と2年半から3年半のEDA契約を結び、それを年次ごとに分割する。顧客が当社のツールを継続利用する場合、契約更新日に続く翌年のアクティベーションキーを受け取ることになる」と説明した。したがって、中国の顧客がSynopsysのEDAツールを利用できる期間は、契約更新日のタイミングに依存する。
つまり、中国国内の半導体設計企業が購入したEDAツールやIPの契約が有効期限内であれば更新を受けられるが、有効期限が過ぎると公式の更新サポートは得られなくなる。ツール自体は使用できるが、問題が発生した場合は自社でメンテナンスや修正を行う必要が生じる可能性がある。
シャオミの初代フラッグシップSoC「玄戒O1」自体が3nmチップのため、以前に購入した米国系EDAツールや半導体IPも、次世代「玄戒O2」の設計開発ニーズを満たせる可能性がある。
したがって、現時点では、米国系EDAツールの供給停止がシャオミの「玄戒O2」の開発に大きな影響を与える可能性は低いと考えられる。
ただし、シャオミの「玄戒O2」は設計を継続するが、製造プロセスは3nmに留まる可能性が高い。CPU/GPUコアのIPについては、英国Arm社の次世代IPを引き続き使用できるはずだ。製造に関しては、米国がシャオミを「実体リスト」に掲載してない場合、シャオミが「玄戒O2」の設計を完了し、GDSファイル(回路設計データ)をTSMC(台湾積体電路製造)に渡すことができれば、TSMCは先進プロセスチップの製造を依然として請け負うことができる見込みだ。具体的な状況については、来年の上半期に「玄戒O2」を正式発表と期待されている。

