

8月14日、中国国産メモリーメーカーの長鑫存儲技術(CXMT)が大規模な設備投資を再開した。同社は多数の新規設備を導入して生産能力を拡大し、最新DRAMであるDDR5の量産化を進めるとともに、それを基盤に高帯域幅メモリー(HBM)製品「HBM3」の開発を進める計画だ。
情報によると、CXMTは第3四半期より設備の発注を開始し、中国の安徽省合肥市にある生産拠点に生産ラインを構築する。当初、CXMTは設備サプライヤーに対し、年初から新設備を発注し生産能力を大幅に引き上げる計画であることを伝えていた。しかし、DDR4の生産中止や米国による更なる厳格な輸出規制の可能性の影響を受け、新設備の納入が延期されたという。
予想によれば、CXMTの2026年のHBM生産能力は月産5万枚のウェハーに達する可能性があり、これはサムスンやSKハイニックスが2026年に計画しているHBM生産能力の20~25%に相当するという。2025年第1四半期のDRAM市場において、CXMTの生産能力は世界シェアの約6%を占めていると同社は示している。
米国による対中輸出規制のため、中国本土はHBM3およびそれ以上の高性能なHBMの入手が制限されている。英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、米中貿易協議において中国側は米国に対しHBMの輸出規制緩和を要求している。
こうした背景を受け、CXMTもHBMの国産化を加速している。関係者によると、現在CXMTはHBM2の開発を完了しており、HBM3の開発と量産を加速している。このため、CXMTはDDR4の生産を停止し、既存のDDR4設備をDDR5生産ラインへアップグレードし始めている。しかし、米国がCXMTをエンティティ・リスト(輸出規制リスト)に追加する可能性を考慮し、CXMTの設備輸入を遅らせている。
現状では、CXMTが開発中のHBM技術は、SKハイニックスやサムスンなどのメーカーに依然として大きく後れを取っている。サムスンとSKハイニックスは現在、10ナノ級(1bプロセス)DRAM製造プロセスを用いてHBM3eを生産しており、さらに1cプロセスを用いたHBM4の生産準備を進めている。市場関係者は、CXMTのHBM商業化と市場参入にはかなりの時間がかかり、2026年のHBM市場への影響は限定的だと指摘している。
(原文:https://www.icsmart.cn/95264/)

