
9月8日‐市場調査会社Canalysが最新で発表した折りたたみスマートフォン市場に関する報告書では、2025年に世界の折りたたみスマートフォン市場ではより多くの新型機種が登場し、メーカーが薄型軽量設計や価格帯の拡充に継続的に注力しているものの、2025年上半年期の世界の折りたたみスマートフォン全体の出荷台数は660万台にとどまり、前年同期比で横ばいであったことを明らかにした。

地域市場別の動向を見ると、中国市場が最大の成長地域となり、2025年上半年期の折りたたみスマートフォン出荷台数は前年同期比32.8%増加した。これは主に、ファーウェイの「Mate」シリーズと「Pura X」による牽引効果が大きい。
北米市場は世界第2位の折りたたみスマートフォン市場であり、2025年上半年期は前年同期比7%の成長を記録した。これは主にモトローラの「Razr 2025」の販売好調によるものだ。
Canalysはまた、多くのブランドにとって、折りたたみスマートフォンは技術力や研究開発力を示す手段に過ぎず、販売台数と売上高は依然として非常に低いと指摘している。現在、折りたたみスマートフォンは依然としてニッチ市場に属しており、世界全体のスマートフォン市場に占める割合はわずか1.0~1.5%、700米ドル(約10,100円)以上の高価格帯市場においてもその割合は僅か5%に過ぎない。
主要ブランドの動向を見ると、ファーウェイ(Huawei)は出荷台数316万8000台、市場シェア48% で、首位の座を堅守した。この成長傾向は、出荷台数だけでなく、製品革新と消費者の認知度の向上という二重の効果として表れている。
サムスン(Samsung)は出荷台数132万台、市場シェア20% で第2位に続いた。それに続くは、栄耀(Honor)、モトローラ(Motorola)、OPPOであるが、Canalysはこれらの具体的なシェアについては言及していない。

今後の市場見通しについて、Canalysは2025年通年の出荷台数も2024年と同水準の1520万台前後で横ばいとなり、折りたたみスマートフォンが初めて段階的な成長のボトルネックに直面することを示唆すると予測する。ただし、2026年が転換点 となるとの見方を示している。縦折り機種の価格が主流の消費価格帯まで下落し、主要メーカーの技術革新競争が相まって、世界の出荷台数は前年比51%増加が見込まれており、この成長勢いは2027年まで続く見込みだ。
但し、Canalysは、消費者の認知度は比較的高水準に達しているものの、折りたたみスマートフォンは短期的には依然としてスマートフォン市場全体の一桁台のシェアというニッチな分野に限定されると指摘する。出荷台数単独で見れば折りたたみ機種はニッチ商品ではあるものの、この機種はブランドの技術力を集約的に示すものであり、利幅も高く、現在のスマホ市場環境において差別化競争を実現できるため、ブランドが高級化を達成するための必要条件となっており、多くのブランドが折りたたみ機種を非常に重視している。したがって、技術革新、コスト管理、差別化されたポジショニングのバランスを如何に取るかが、企業が折りたたみ分野で持続的に競争優位を保つための重要な決定要因となるだろう。主要ブランドの技術的優位性が次第に確立されるにつれ、後発企業はより激しい市場競争環境に直面することになる。
折りたたみ機種の今後の発展方向について、Canalysは、各メーカーは研究開発過程において、折りたたみ体験を向上させるためのインタラクション方法の最適化、生産性場面における使用効率の向上、ユーザーに可能な限りPC並み、またはPCを上回る使用体験を提供することにより一層注力すべきであると考える。同時に、マーケティング面では価格障壁を適切に引き下げ、潜在ユーザーに対し、完善かつ費用合理的な試用メカニズムを提供することが望ましいと提言している。
(為替換算レート:1米ドル=143円で計算)
(原文:https://www.icsmart.cn/96134/)

