

この頃、第16回IEEE国際ASIC会議(ASICON)が雲南省昆明市で開催され、中国半導体メモリ最大手の長鑫存儲(CXMT)の李紅文(リ・ホンウェン)副総裁がASICON閉会式で、同社のスマート製造や半導体人材育成などの取り組みを紹介するとともに、今年の製品開発における重要な進展を業界関係者と共有した。同社はこのほどLPDDR5Xシリーズ製品の正式リリースを発表し、さらに厚さ0.58mmという業界最薄のLPDDR5Xパッケージの開発を進めている。この製品が量産に成功すれば、業界で最も薄いLPDDR5X製品となる見込みだ。
発表されたLPDDR5X製品シリーズは、12GB、16GB、24GB、32GBの多様なパッケージソリューションが含まれ、データ転送速度も8533Mbps、9600Mbpsから10677Mbpsまで幅広く対応している。
技術講演「Low Power DRAM Interface Evolution and Challenges」では、CXMTの技術者Kevin Gaoが、低消費電力DRAM製品の帯域幅、電圧、クロックツリー設計、パッケージ技術及びシステムアーキテクチャに関する最新動向を解説した。
現在、業界で主流のパッケージ方式はPOP(Package on Package)だ。これは高密度3次元積層技術で、プロセッサとDRAMチップを垂直方向に積層する方式である。CXMTが以前に発表したLPDDR5チップもこのパッケージ方式を採用している。
もう一つのパッケージ方式MCP(Multi-Chip Packaging)は、複数のチップを単一パッケージに集積する従来型の技術だ。その進化版であるuMCPは、DRAMとNANDフラッシュを組み合わせたより複雑な構造を持つ。ただしuMCPパッケージはDRAMとUFS製品の一体化が必要なため、設計の柔軟性に制約があり、テスト工程の長期化や歩留まり向上の課題を抱えている。
CXMTが開発を進めるHiTPoPパッケージ技術は、JEDEC規格に準拠しつつ、薄型化技術によりSoCの発熱が原因のDRAM高速入出力性能のボトルネック解消を目指す。量産化が実現すれば、中国国産LPDDR5Xの性能向上に大きく貢献すると見られている。
パッケージ技術の革新は、中国のモバイル産業チェーンが市場突破を図る重要な手段となっている。CXMTのuPOPなどの新技術は、中国国産SoCメーカーとの異種集成技術と連携し、高性能かつ低消費電力なソリューションの実現を推進している。このような「メモリ-演算-パッケージ」の垂直連携は、端末製品の中国国産化代替を加速させるだけでなく、世界のモバイルエコシステムの競争構造にも変革をもたらす可能性を秘めている。
CXMTの画期的なLPDDR5X製品の量産化は、世界トップクラスのDRAMメーカーとの技術格差を縮め、中国のエレクトロニクス産業における重要サプライチェーンの自立化を推進する上で重要な意義を持つと言える。
(原文:https://www.icsmart.cn/97915/)

