

1月9日付『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』(SCMP)によると、中国政府は8日、2027年までに人工知能(AI)の重要コア技術の「安全かつ確実な供給」を実現する行動計画を発表した。この計画は中国工業情報化部(MIIT)や国家発展改革委員会など8省庁が共同で発表したもので、特に米中技術摩擦が激化する中、中国の技術自給自足に向けた戦略転換と言える。
計画のコア目標には、製造業における3~5つの汎用大型AIモデルの深化応用、特定産業向け大型専用モデルの開発、100の高品質産業データセット構築、500の典型応用シナリオの普及が含まれる。計画はAIと製造業の高度な統合を強調し、中国当局が「新質の生産力」と呼ぶ発展を促進する。
さらに政府は、AIチップのハードウェアとソフトウェアの協調的発展、モデル訓練と推論方式の革新、大型モデル技術のコア生産プロセスへの統合を優先的に推進する。計画では同時に、産業モデルアルゴリズムのセキュリティ保護と訓練データ保護に必要な重要なブレークスルーの必要性も強調されている。
中国の自給自足推進はソフトウェアだけでなくハードウェアにも拡大している。中国が支援するデータセンターでは現在、NVIDIAやAMDなどの外国製AIチップの使用が禁止され、ファーウェイのAscendシリーズやカンブリアのAIチップなどの中国国産代替品への切り替えが義務付けられている。政府は中国国産AIチップを使用するデータセンターにエネルギー補助金を支給し、半導体メーカーが生産能力を拡大する際には、生産設備の50%を中国サプライヤーから調達するよう要求している。
しかし、ファーウェイのAIチップ生産量はNVIDIAの世界生産量のわずか5%に過ぎず、開発者は性能制限やツールチェーンの未成熟を主な理由に、国産代替品の採用に慎重な姿勢を維持している。
中国のこの戦略は国家レベルの政策に留まらず、都市レベルの取り組みの調整も含まれる。上海市は50の重要科学技術プロジェクトに700億元(約15,400億円)を投資し、2030年までに5000億元(約11兆億円)規模のチップ産業を構築するとともに、AIや航空宇宙製造などの産業発展を推進する目標を掲げている。同様に、深セン市も5年以内に「すべての家庭と産業」にAIを組み込む計画だ。この分散型戦略は、技術競争において集中的な計画よりも分散的な実行が必要だという北京の認識を反映している。
(為替換算レート:1人民元=22円で計算)
(原文:https://www.icsmart.cn/100674/)

