
中国初のOLEDoS上場企業「SeeYA Technology」が登場 上場初日に120%急騰

3月25日、中国国産OLED-on-Silicon(OLEDoS)メーカーの視涯科技股份有限公司(SeeYA Technology Corporation 以下「SeeYA Technology」)が正式に科創板に上場し、辰年初の科創板上場企業となった。
SeeYA Technologyは今回のIPOで22.68億元(約521.64億円)を調達し、超高解像度OLEDoSマイクロディスプレイ生産ラインの拡張などのプロジェクトに充てる。上場発行価格は22.68元(約521.64円)/株で、初値は120.46%高、市場価値は500億元(約1兆1500億円)を超えた。取引中の高騰率は一時133%を超え、午前の取引終了時点でも116.71%高の49.15元(約1130.45円)/株で引け、時価総額は491.50億元(約1兆1304.5億円)となった。
目論見書によると、SeeYA Technologyは世界をリードするマイクロディスプレイ総合ソリューションプロバイダーであり、主力製品はOLEDoSマイクロディスプレイ。顧客には戦略的製品開発、光学システム、XR総合ソリューションなどの付加価値サービスも提供している。SeeYA Technologyは12インチウェハーバックプレーンを用いたOLEDoSマイクロディスプレイの量産を世界で初めて実現した企業であり、OLEDoS「ディスプレイチップ+マイクロディスプレイ+光学システム」の全スタック自社開発能力を持つ世界でも数少ないハイテック企業だ。
SeeYA Technologyは中国のOLEDoS産業チェーンにおいて重要な地位を占め、重要な役割を果たしている。同社は中国工業情報化部(MIIT)が認定する国家新型ディスプレイ産業チェーンのリーディング企業であり、OLEDoS産業の牽引役として、象徴的な製品開発などの任務を委託されている。これにより新型ディスプレイ産業チェーンの供給網の強靭性と安全性の向上に寄与している。
OLEDoSマイクロディスプレイは長らく海外メーカーに独占されてきたが、川下の応用シーンが急速に拡大する中、その産業的重要性は高まっている。
フロスト&サリバンのレポートによれば、2024年に業界で100万台規模の出荷を達成したメーカーはソニーとSeeYA Technologyのみ。2024年、ソニーは世界のXR機器向けOLEDoS製品の出荷量で世界1位(市場シェア50.8%)、SeeYA Technologyは世界2位、中国国内1位(市場シェア35.2%)となっている。
現在、SeeYA Technologyは合肥新站ハイテク区に、12インチウェハーOLEDoSマイクロディスプレイ部品の研究開発・生産拠点(面積53,763.19㎡)を建設しており、月間9,000枚の12インチウェハー投入が可能。従来の8インチウェハーと比べてコストが低く、技術プラットフォームも先進的である。さらに、SeeYA Technologyは第2生産ラインの建設も進めており、様々な顧客の生産能力需要に応える予定だ。
「第2生産ラインの建設を進めており、今年5月には設備が導入される見込み。今後はさらに多様な顧客の生産能力需要に応える」とSeeYA Technology取締役会事務局の李燕敏氏は語る。現有工場は最大3本の生産ラインを収容でき、ウェハー投入能力は月間最大2.7万枚に達する。
独自開発により、SeeYA Technologyは電流駆動、高リフレッシュレート、広色域、積層型白色OLEDデバイスなどの重要技術を多数習得。現在までに累計420件以上の特許を申請している。
IC設計もSeeYA Technologyの重要な競争力の一つ。強力な研究開発チームを擁し、省・市レベルの企業技術センターなどのイノベーションプラットフォームを構築、業界内での技術的優位性を維持している。設計した集積回路はウェハーファウンドリに委託し、SeeYA Technologyの工場で蒸着、封止、カラーフィルター、モジュール化などの工程を行う。
SeeYA TechnologyのOLEDoSマイクロディスプレイはすでに市場で広く利用されている。フォトグラファーにとって、この技術は撮影画像をより鮮明に、色再現性も高く、「撮ったまま見える」ことを実現可能だ。
現在、SeeYA Technologyはマイクロディスプレイ技術を内視鏡手術に応用することに注力しており、サイクリング向けに設計された折りたたみ式ARメガネもまもなく市場投入される予定。今後、OLEDoSマイクロディスプレイ技術は業務用シーンで広く応用され、ビジネス、医療、緊急消防、教育訓練、産業インターネットなどの分野でより大きな役割を果たすとされる。
業績面では、2022~2024年にかけてSeeYA Technologyの営業収入は継続的に増加したが、研究開発投資も増加し、各期の研究開発費用は営業収入の124%、133%、96%と高い割合を占めた。同時に、一部生産ラインは建設段階で稼働しておらず、川下産業の販売規模効果もまだ現れていない。そのため、各期の親会社株主に帰属する純利益はそれぞれ-2.47億元(約-56.81億円)、-3.04億元(約-69.92億円)、-2.47億元(-約56.81億円)で、未だ黒字化しておらず、累積未補填損失が存在する。
株式構造では、特別議決権を設定しており、支配株主が保有するA株の議決権数はB株の7倍。これにより、実質的支配者の顧鉄氏は約29%の間接持株比率で、実際には約62%の議決権を掌握している。創業者の顧鉄氏は1968年生まれ、米国籍を持ち、復旦大学とペンシルベニア大学を卒業、工学博士号を取得している。
今回のIPOでSeeYA Technologyは20.15億元(約463.45億円)の資金調達を計画しており、超高解像度OLEDoSマイクロディスプレイ生産ライン拡張プロジェクトと研究開発センター建設プロジェクトに投入する。これにより生産能力の拡大、製品ラインナップの最適化、技術力の強化が期待される。
SeeYA Technologyは、中国OLEDoS産業のリーディングカンパニーとして、今回の資金調達プロジェクトの実施により業界での地位をさらに強化し、中国の産業チェーン全体の発展を牽引、世界的な産業競争において中国が有利な立場を占めることを目指すとしている。
(為替換算レート:1人民元=23円で計算)
(原文:https://www.icsmart.cn/103121/)

