
AI特化に注力——康盈半導体(KOWIN)、 4大メモリ製品ラインをCOMPUTEX 2026で披露
世界のエッジAIの実装が加速するなか、メモリはスマートデバイスの演算能力を支え、データを流動させる中核インフラとして、新たな高度化の段階を迎えている。2026年6月2日から5日にかけて、「AI Together」をテーマに掲げた第45回「COMPUTEX 2026 」が、中国台湾・台北で盛大に開催された。世界のICTとAI産業のトレンドを発信するフラッグシップ展示会であるCOMPUTEXには、今年、世界33カ国・地域から1,500社超のテクノロジー企業が出展。エッジAIの社会実装、高性能コンピューティングの高度化、インテリジェントメモリの革新——という3つのコア分野に焦点が集まった。

中国のメモリブランドである康盈半導体(KOWIN)は、この業界最大級のイベントに出展し、組み込み型メモリチップ、SSD(ソリッドステートドライブ)、DRAMメモリモジュール、モバイルメモリの4大製品ラインを披露した。フルラインアップかつ高スペックのシーン特化型メモリ製品により、AIウェアラブル、AI PC、ミニPC、産業用FA(ファクトリーオートメーション)といった多様なエッジAI端末への対応力を訴求。AIメモリ分野における同社の技術蓄積と製品イノベーションの実力を余すところなく示した。
現在、AI産業はエッジ側での大規模な社会実装フェーズに入っており、AIウェアラブルデバイス、AI PC、産業用PC、エッジコンピューティング機器などの端末が相次いで進化を遂げている。それに伴い、メモリに対しては、小型化・低消費電力・高安定性・高速読み書き・演算能力との高度な適合——といった極めて厳しい要件が突きつけられている。KOWIN社はこの業界ニーズを的確に捉え、今回の出展では「全カテゴリのメモリ×AIシーン別の最適化」をテーマに掲げ、全製品ラインの多様なAI端末への実装力を集中的にアピールした。

1. 全製品マトリクスを披露、多様なAIシーンに精密適合
今回のCOMPUTEXにおいて、KOWIN社の4大製品ラインは、エッジAIをはじめとする多様なAI応用シーンの需要を緻密にカバーした。いずれも安定性能を基盤としつつ、AI端末におけるデータ保存、演算能力の解放、データフローの最適化——という中核的課題に対して、それぞれ的を射たソリューションを提示している。
2. 組み込み型メモリチップ——小型・高安定でエッジAIのハードウェア基盤を強固に
軽量・小型のAIウェアラブルシーンに向けては、「Small PKG. eMMC」組み込み型メモリチップを投入した。超小型パッケージ技術を採用し、わずか7.2mm×7.2mm×0.8mmの極小サイズを実現。AIスマートグラスなど、極限までデザインを追求した端末筐体に無理なく実装できる。読み出し速度は最大240MB/s、書き込み速度は最大200MB/sに達し、デバイス上でのローカルAI推論や高精細映像の撮影・保存を安定して支援。ウェアラブルデバイスに求められる省スペース・低消費電力・長時間駆動という中核要件に合致した製品である。
スマートウォッチなどの超薄型デバイスに対応する「ePOP」マルチチップパッケージ型組み込みメモリは、積層統合プロセスを採用し、追加のPCB実装面積を一切必要としない。最大64GB+16Gb(LPDDR)の容量構成を提供し、高集積・薄型・高信頼性を特長とする。端末のOS動作、データ保存、演算用キャッシュという3つの要件を単一パッケージで同時に満たすことができ、超薄型スマートウェアラブルにおける最適解といえる。
産業用途を視野に入れた「産業用eMMC」は、-40℃~85℃のワイドレンジ動作に対応。高低温サイクル試験、エージング試験、落下試験など過酷な信頼性評価を通過しており、産業用PC、FA制御ボード、エッジゲートウェイ、マシンビジョン装置などに適合。産業のスマート化を支える堅牢なデータメモリ基盤としての位置づけだ。

3. 全ラインアップSSD——高速・大容量でAI演算デバイスのデータメモリを強化
SSDカテゴリでは、SATAおよびPCIeアーキテクチャの全製品を網羅的に展示し、ミニPC、AIクリエイティブ向けホスト、エッジコンピューティング機器など幅広い端末への対応力を示した。搭載されるコントローラとNANDフラッシュはいずれも純正品を採用し、高速読み書き、低レイテンシ、高い互換性、低消費電力を実現。容量は128GBから4TBまでの主流帯域をカバーする。
なかでも注目を集めたのがPCIe 5.0対応SSDで、読み出し速度14,000MB/s、書き込み速度13,000MB/sという圧倒的なパフォーマンスを発揮する。AI画像生成、AI動画生成、ローカルLLM(大規模言語モデル)の実行時に発生する膨大なデータを高速に処理し、素材の読み書きと呼び出しを滞りなく完了。AI端末におけるメモリ容量不足や読み書きのボトルネックといった課題を解消し、ミニPCやエッジ機器のAI演算性能を余すところなく解放する。家庭用・業務用・AIクリエイティブ・エッジコンピューティングといった多彩なシーンに対応可能だ。

4. DRAMメモリモジュール——高帯域幅・低タイミングでAIシステムの演算上限を引き上げ
メモリは、AI端末の演算性能を最終的に左右する決定的な要素である。今回展示されたSODIMMおよびUDIMMのDRAMモジュールは、DDR4およびDDR5の両規格に対応し、容量は8GBから32GBまでをラインナップ。次世代AIノートPCやデスクトップPCへの組み込みを想定している。各製品は専用にチューニングされたファームウェアと厳格な互換性検証を経ており、メモリタイミングとデータ転送帯域幅を最適化することで、データレイテンシを効果的に低減。マルチタスクの同時処理、ローカルLLM推論、4K/8K動画編集、AIレンダリングといった高負荷な演算シーンにおいても安定したパフォーマンスを発揮する。信号品質と耐ノイズ性能にも優れており、ハードウェア全体の潜在能力を最大限に引き出すことで、AI端末の総合的な演算パフォーマンスを一段上の水準へと押し上げる。
5. モバイルメモリ製品——可搬性と高速性でAIデータの全域フローをシームレスに接続
AIデバイスのモバイル化・ポータブル化に伴うデータ連携ニーズに応えるべく、KOWIN社は高速microSDカード、SDカード、USB 3.0/3.2フラッシュドライブを出展した。microSDカードはUHS-I U3およびA2の高速規格に対応し、ポータブルAIデバイス、スマートレコーダー、アクションカメラなどに適合。オフラインでの大容量素材収集と保存需要に応える。高速USBフラッシュドライブはプラグアンドプレイの手軽さと高い転送効率を両立し、防水・耐衝撃・高耐久の堅牢設計を備えている。これらのモバイルメモリ製品群は、AI素材データやモデルファイル、ビジネス文書などを高速に転送・オフライン保存・安全にバックアップする用途に最適であり、AIデータフローを隅々までシームレスに接続する。アウトドアでのコンテンツ制作、モバイルワーク、機器からのデータエクスポートといった多様なシーンをカバーする。

6. メモリイノベーションを深耕、AI産業の高度な発展を持続的に支える
現在、KOWIN社は民生用と産業用、エッジ側と端末側をあまねくカバーするフルシーン型メモリの布陣をすでに構築しており、AIウェアラブル、AI PC、ミニPC、産業用FAといったコア領域を網羅している。今回のCOMPUTEX 2026への出展は、AIメモリ分野における同社の技術蓄積と製品進化の成果を集中的に示す場となった。
今後、KOWIN社はメモリ技術の研究開発と製品進化に引き続き注力し、全シーン向けAIメモリソリューションを不断に最適化していく方針である。高性能・高安定性を備えた中国製メモリ製品を通じて、世界のAI端末および産業スマート化産業のイノベーションを持続的に支えていく考えだ。

(為替換算レート:1人民元=23.5円で計算)
(原文:https://www.icsmart.cn/105888/)

