
3月4日‐調査機関トレンドフォース(TrendForce)の最新調査によると、2024年第4四半期の世界EV用トラクションインバーター搭載台数は前四半期比26%増の867万台に達した。中国本土と欧州市場の堅調な需要が成長の原動力となり、BEV(バッテリー式電気自動車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)の搭載台数は前四半期比28%増加。これによりファーウェイ(Huawei)が初めて世界トップ5サプライヤー入りを果たした。
同社分析では、2024年世界牽引インバーター市場の総搭載台数は2,721万台に達した。特にSiC(炭化ケイ素)インバーターはテスラ(Tesla)や中国自動車メーカーの採用が進み、第4四半期の浸透率が16%と年間最高値を記録。競争激化中のパワー半導体産業にとって明るい材料となった。
主要メーカー別シェアでは、BYD(ビーワイディー)が2024年第4四半期に20%のシェアで首位を維持。デンソーのシェアは13%で2位。3位は8%のテスラ。4位は6%の匯川技術(INOVANCE Technology)。5位は初めてランクインしたファーウェイで、高級EVブランド「AITO」シリーズの市場好評を受け4%のシェアを獲得した。上位5社中3社を中国企業が占める新たな産業構造が形成され、従来の欧米日メーカー優位の構図を打ち破った。

トレンドフォースは短期的な市場成長を中国・欧州が主導すると予測。特にBEVのトラクションインバーター需要が他の動力方式を上回る点から、中国市場の動向がカギを握ると指摘。2025年には米国の「電気からガソリンへ」政策転換リスクが懸念されるものの、中国政府の買換え補助政策継続と海外展開加速を追い風に、トラクションインバーター市場は14%の年間成長率を維持すると見込んでいる。

