
沐曦(MetaX)のIPO申請受理:GPU累計販売台数25,000超、約780億円調達目指す


6月30日、上海証券取引所(SSE)公式サイトによると、中国GPU設計企業の沐曦集積回路(上海)株式会社(以下、MetaX)の科創板(STAR市場)への新規上場(IPO)申請が受理された。同社は今回、39億元(約780億円)の資金調達を計画しており、引受証券会社は華泰証券だという。
今回の上場により、MetaXは資金調達ルートを拡大でき、調達資金を研究開発投資に投じることを通じて、技術の向上と製品ラインの拡充を図り、市場シェア拡大を加速できる。
目論見書によると、2020年に設立したMetaXは中国の高性能汎用GPU製品分野を牽引する企業の一つだ。同社はテロジニアスコンピューティング向けにフルスタックGPUチップおよびソリューションの提供に注力している。その応用分野は、インテリジェントコンピューティング、スマートシティ、クラウドコンピューティング、自動運転、デジタルツイン、メタバースなどを含んでいる。MetaXの製品は完全独自開発のGPU IPを採用し、完全な自主知的財産権を持つ命令セットとアーキテクチャを有している。これに対し、中国国内の複数のGPUメーカーはImaginationのGPU IPライセンスを採用する。これにGPUエコシステムと互換性のあるソフトウェアスタック(MXMACA)を組み合わせることで、顧客にハードウェアとソフトウェアを一体化したコシステムソリューションを提供できるという。
MetaXは算力はデジタル経済発展の中核的エンジンだが、中国の算力インフラは長期に海外大手企業に依存してきた。地政学的リスクとAI革新を背景に、中国国産算力の推進が重要だと指摘した。
設立以来、同社はGPUとAI産業に注力しており、世界のGPU技術動向を深く洞察し、継続的な自主開発能力を持つ研究開発チームを形成した。その結果、汎用GPUアーキテクチャ、GPU IP、先進プロセスGPUチップ及び基盤システムソフトウェアの研究開発・設計・量産技術を掌握する中国国内でも数少ない企業の一つとなった。

現在、MetaXの主力製品はAIコンピューティング、汎用コンピューティング、グラフィックレンダリングの3分野を網羅している。また、知能推論向け「曦思(シースー)Nシリーズ」GPU、訓練・推論統合及び汎用計算向け「曦云(シーユン)Cシリーズ」GPUを順次発表した。さらに、グラフィックレンダリング向け「曦彩(シーチャー)Gシリーズ」GPUの開発も進行中。
単一製品からの収益が97.87%を占める
報告期間中、MetaXの主要収益は訓練・推論統合チップ「曦云C500シリーズ」の販売だった。
2023年度、2024年度、2025年1-3月期において、曦云C500シリーズによる収益はそれぞれ約1,547万元(約3.1億円)、約7.2億元(約144億円)、3.1億元(約62憶円)で、同期間の主業務収益に占める割合は各々30.09%、97.28%、97.87%となった。


39億元の資金調達による高性能汎用GPU開発への投資計画
MetaXは今回の新規株式公開(IPO)において約39億元の資金調達を予定しており、その内訳として約25億元(約50億円)を「新型高性能汎用GPUの研究開発及び産業化プロジェクト」に、4.5億元(約9億円)を「次世代人工知能推論GPUの研究開発及び産業化プロジェクト」に、さらに約10億元(約200億円)を「最先端分野と新たな応用シナリオ向け高性能GPU技術研究開発プロジェクト」にそれぞれ投じることを明らかにした。

今回の資金調達プロジェクトは同社の主要事業と緊密に連関しており、これらの投資計画が国家の関連産業政策に合致する。これにより、企業規模の拡大と市場シェアの拡充を促進し、競争力及び持続可能な成長能力を更に強化できる。また、株主各位の長期的な利益の実現と保護に資するという。
(為替換算レート:1人民元=20円で計算)
(原文: https://www.icsmart.cn/93557/ )

